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植木屋さんコラム

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常緑樹と落葉樹は6対4で植えるとよい?その理由とは

2016.09.13

庭作りには常緑樹と落葉樹

以前この「あなたの街の植木屋さんコラム」でも少しだけ触れましたが、落葉樹と常緑樹の違い、ご存じですか?

冬に葉を落として枝だけになるのが落葉樹、一年を通して常に緑の葉をつけているのが常緑樹です。ではこの庭木が2種類あることが庭作りとどう関連してくるのか?

よい庭作りには常緑樹と落葉樹を使い分けることが大事なポイントとなってくるのです。

教科書的には庭作りをする場合、常緑樹と落葉樹は6対4くらいの割合がいいというのがひとつの定説になっています。もちろん庭のカタチはそれぞれですから、すべてに当てはまるわけではありません。お客様自身の好みもありますから、5対5とか10対0がよいという場合もあるでしょう。
しかし6対4の割合がよいと言われるにはそれなりの理由があるのです。

常緑樹ばかりの庭VS落葉樹ばかりの庭

想像してみください。
たとえば・・・やや小さめの庭に常緑樹ばかりだったらどうなるでしょうか?
春から夏は日差しもよく、緑が茂って美しい庭をつくりだします。しかし、冬になるとどうなるでしょうか。

葉があまり落ちることがない常緑樹は、冬場などには日差しをさえぎってしまい、庭が全体的に暗くなってしまうのです。これが落葉樹であれば、冬になれば葉を落とし、自然と日当たりを確保してくれます。

では、逆に落葉樹ばかりだったら?
もうおわかりだとは思いますが、冬になると葉を落とし枝だけになってしまうので、緑のない、なんともさびしさを感じさせる庭になってしまいます。

常緑樹と落葉樹でお互いを補い合う

落葉樹のよいところは、冬は葉を落として日照を確保し、夏は生い茂った葉が強い日差しをさえぎってくれること。寒い冬と暑い夏を快適にサポートしてくれる、とても好都合な植物です。
このため落葉樹は敷地の端ではなく、建物の近くや通路に沿った場所に植えることが多くなります。敷地の端に植えてしまいますと、落ちた葉っぱが近所迷惑になったり、冬は目隠しの役目を果たさなくなるなど、落葉樹の悪いところばかりが目立ってしまいます。

常緑樹のよいところは、生け垣としても多く活用されているように、一年中目隠しとして活用できるところです。たとえ間隔をあけて植えても視線を避ける手段になります。
春の新芽の時期に古い葉が落ちますが、落葉樹の落ち葉の量と比べると微々たるもので、管理が楽なこともポイントです。

生け垣は道路や隣地との境に植えるので、必然的に庭の端に植えることになります。
では常緑樹を庭の端ではなく、内側に植えるとどんな感じになると思いますか?

常緑樹を庭の内側に植えると、庭を眺めたときに目線がそこで止まってしまいます。そのせいで庭がとても狭い印象になってしまうのです。

内側には落葉樹を植えることで、庭全体が枝越しに見えるようにします。とくに目線の高さには、軽やかな印象の落葉樹を用いるといいでしょう。
そして冬にも緑を感じられるよう、足元の低木には常緑樹を多めに配置するなどの工夫をします。常緑樹の使い方しだいで、冬でも緑豊かに感じられる庭を作りだすことができるのです。


庭作りで植栽を計画するときに肝心なことは、その庭木の持つ個性や特徴を理解しておくことです。植える場所の条件に適した庭木を選ぶことが必要です。
すなわち、土壌、日当たり、排水、まわりの環境などを考慮して、庭のデザインに合った樹木を選択します。
また、植木にはそれぞれ樹形がありますが、それらも庭を構成するうえで重要なポイントになります。

庭木はただ植えられているのではない、ということがよくわかる一例ではないでしょうか。
庭作りは、庭をキャンバスとしてどう描いていくか、どう構成すれば住む人にとって心地よいのかを考えていく、ひじょうにおもしろくクリエイティブな作業です。
さらにそこに葉や花の色彩といったコーディネートも絡めて、四季折々の彩りを演出することができるのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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