柿の木の剪定で実のなる木の成長をコントロール
伸びた後のイメージを常に忘れずに
柿の木のように、大きめな果実がなる木の剪定を行う場合、イメージとして「実がなる時にどうなっているか」ということをイメージしなくてはなりません。どんな木の剪定でも同じことが言えますが、成長する過程でどのように枝が育っているのか?ということも想定しなくてはなりません。剪定の経験が浅いとイメージが難しいかもしれません。ですが、これが髪の毛であったとしても、散髪を頼む時には髪の毛がある程度伸びた時をイメージして散髪を頼むでしょう。感覚としては、それと似たような部分があると思います。
例えば柿の場合、休眠後に育っていく枝が上よりも横に生えるように意識して剪定を行います。放っておくと上に生えて行ってしまうからそうするのですが、なぜそうするかと言うと横に生えないと果実が採取しづらかったり、手入れが難しくなってしまうためです。
使う道具は剪定ばさみにのこぎりと、普通の樹木と変わりはありませんが、その点に気を付けながら剪定に取り組む必要があります。切るのは12月から2月でも、イメージするのは秋
柿の木を剪定するタイミングは12月から2月の間が理想的と言われています。要は、この時期から木自体が休眠に入るタイミングだからです。タイミングの目安としては、葉が散りはじめた辺りが良いと言えるでしょう。それが休眠の合図となり、不要となった枝を切り落とすころあいだと言えるからです。
先述したように、このタイミングから果実の収穫やその後の整枝のことも考えてあげる必要があります。実がなるのは秋。そのタイミングまで視野に入れてハサミを入れていかなくてはなりません。柿の木は上に上に育っていく性質がありますから、剪定の段階でできるだけ横向きに生えている枝を残してあげることで、その後のケアや収穫がだいぶ楽になります。ただし、横向きに育てていく場合にも、庭から枝が飛び出さないように注意しましょう。技術を上げて木の成長を明確に思い描けるように
剪定の技術をさらに高めていけば、近い将来で育っていく木の成長は、限りなく剪定した人のビジョンと近いものに仕上げることができます。
柿の場合、実の収穫を前提として育てている人の方が多いですし、毎年のように行う剪定の質はしっかりと高めておけば、安定した収穫と木の成長を促すことができます。枝を切り落とすということは実のなる枝を絞るということでもありますから、その切り加減によってどのくらい実をならせるのか、ということをコントロールしたり、栄養の行き渡り加減を調整することができます。
どのようなビジョンで木を育てるのか?そこを明確にして、イメージ通りに実がなるような剪定技術を身に付けましょう。