生け垣とは?刈り込むほど美しくなる庭木
近年注目されている生け垣
このコラムでも何回か出てきている「生け垣(いけがき)」。
生け垣とは目隠しや風よけを目的として、道路や隣地との境界に植物を植えて作られた垣根のことです。よく街を見渡してみれば、一般家庭はもとより企業の敷地や工場などにも植えられているのを見かけることも多いと思います。フェンスやブロック塀などの方が頑丈ではないのか?という疑問もあるかもしれませんが、生け垣には植物ならではの良さがあるのです。 もともと生け垣は先に述べたような目隠しや風よけ、人や動物の侵入を防ぐなど、その機能性を目的としてつくられました。そのほかにも周囲の音をやわらげる防音効果や、水分を多く含んでいることから防火効果があることも知られています。それに近年注目されているのが生け垣の地震に対する強さです。ブロックなど崩れる心配のある人工物にくらべ、柔軟性のある生け垣は安全ですし、地中に根をはることで土壌を強固にしてくれます。実際地震の被害では、ブロックが崩れたり傾いてしまったりしている映像をよく見かけます。生け垣であれば再生もできますし、仮に倒れたとしてもそれほど大きな怪我には結びつかないと思います。また他の材料でつくる垣根にくらべ費用がはるかに安くすむのも大きなメリットだといえるでしょう。定期的な剪定が欠かせない生け垣
生け垣に関するメリットが多いようですが、植物という性質上どうしても避けられないのが手入れです。生け垣にもその機能性を維持するため、美しい外観を維持するために剪定が必要になってきます。特に生け垣は道路に面していたり、隣家に接していたりする場合がほとんどですから、適切な剪定をしておくことは思わぬトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
また、生け垣は剪定の刈込みによってその形を維持するのですが、刈れば刈るほど枝葉が密になり美しくなっていくのが特徴のひとつです。そのため、刈込み剪定は年に2回以上行うのが理想的ですが、現実には年1回ですませているお客様も多いです。成長が遅い樹木の場合はそれでもいいのですが、なかには成長が早いものもあります。その場合、1年間で刈込みバサミでは切れなくなるくらい枝が太くなってしまうこともあるので、できることなら年2回の剪定をおすすめしています。 生け垣に適した庭木も多くの種類があります。なるべく手間のかからないものにしたい、花を楽しむことができる生け垣にしたい、より高さがほしいなど・・・好みや目的に沿って選ぶことができるので、それも楽しみのひとつになるかもしれません。知らないと損する!?庭づくりの助成金制度
生け垣をこれから作ろうと思っている方は、実際に着手する前にお住まいの自治体に「緑化助成金」の制度があるかどうか確認することをおすすめいたします!
自治体によって多少名称が異なりますが、緑化助成金とは一定の条件を満たすことにより国などの公的機関から、工事にかかる費用の一部を助成してもらえる制度です。環境保全の観点からや、先に述べたような地震災害時に崩れると危険なブロック塀を生け垣に作り替えることを助成する、などの目的で設けられています。この助成金は事前に給付を受けたい旨を申請しなければ給付できません。庭づくりにとりかかる前に是非調べておきましょう。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。